うちのサブマシン Yui に搭載しているAthron1GHzだが、話題になっているFSB倍率可変化改造をやってみた。
実はYuiのマザーボードをAsustek A7V (WOA)にしたのは、CPU側が倍率可変に対応しているとマザーボードの設定で倍率を可変できるという情報があったためだったりする。
SocketAのAthronには、チップ上にL1からL7と書かれた配線があり、このうちL1が全てショートされていればマザーボード側でFSBクロックに対するCPUクロックの倍率を可変させることができる。CPUによっては最初からL1が全てショートされているものもあるが、このような場合は元から倍率可変できるので改造は不要である。
CPU側の改造は、比較的細かい作業ではあるものの、さほど難しくはない。要はL1をショート(導通)状態にすればよいのである。
L1をショートするために使われている方法は、以下のものがあるようである。
一番安上がりなのは鉛筆・シャープペンシルの芯でL1をショートさせる方法であるが、この方法では時間が経つとショート部分が不安定になりやすいらしい。コンダクティブペンは意外と高価(2,000円前後)である。熱線補修材はコンダクティブペンよりは安い(1,000円強)で、比較的安定しているようなので、今回の改造ではこれを使うことにした。
熱線補修材はチューブ入りで販売されている。このチューブでそのままL1に熱線修復材を塗ろうとすると、隣のL1の配線までショートさせてしまうため、細い精密ドライバーを使って塗ることにした。
熱線修復材を塗ったあとのL1は、こんな感じになる。あまり見た目は美しくないが、動作に問題がなければよいのである。
熱線修復材が電気を通すようになるまでには大体1時間ほどかかるようなので、しばらく待ってから、CPUをマザーボードにセットし、動作確認を行う。
Asustek A7Vでは、倍率可変を行うためにはJumperFreeモードを切る必要がある。設定の変更方法はマニュアルを参照。
FSBの倍率設定は、このページを参考にした。
この改造の結果、FSB倍率12.5倍(1.25GHz)まで動作できることを確認したが、長時間の使用でハングアップしたことがあったため、結局は定格使用に戻している。